【違法じゃない】残業代が出ない5パターンをわかりやすく解説

残業したのに手当がもらえない…
残業代が出ないパターンってあるの?

このように、残業代についての不満や疑問について詳しく解説していきます。

結論から言うと残業代が出ないパターンは5つあります。

○固定残業代(みなし残業)以内の残業
○裁量労働制
○フレックスタイム制
○管理監督者
○残業代が出ない職種
労働者が残業をした場合は、労働基準法により基本的には残業代を出さなければいけません。
しかし労働条件や職種によっては、例外的に残業代が出ないパターンがあるので、順に詳しく解説していきます。

残業代の基本知識

残業代が出ないパターンを解説する前に、残業代についての基本知識を解説していきます。

法定労働時間は1日8時間、週40時間

正社員、契約社員、アルバイト全てに共通して、労働基準の決める法定労働時間は1日8時間、週40時間です。

この法定労働時間を超える時間外労働については、会社は割増賃金を支払う義務があります。

また、毎週1日の休日か、4週間を通じて4日以上の休日を法定休日として、それ以上の就労を命じた場合(休日労働)も会社は割増賃金を支払う義務があります。

さらに、労働基準法では、22時〜5時までの時間帯は深夜としており、深夜に就労を命じた場合(深夜労働)も、会社は割増賃金を支払う義務があります。

このように「時間外労働」や「休日労働」、「深夜労働」に対する割増賃金を残業代といいます。

残業代の計算方法

1時間あたりの賃金額 × 時間外・休日・深夜労働をした時間 × 割増賃金率
※1時間あたりの賃金額 = 月の基礎賃金 ÷ 1ヶ月の所定労働時間
○時間外労働(法定労働時間を超えた場合):25%割増
○法定休日労働:35%割増
○深夜労働(22時〜5時):25%割増
○時間外労働 + 深夜労働:50%割増

割増賃金の具体例

まずは1時間あたりの賃金を計算します。
○勤務時間:平日9時〜18時(休憩1時間)
○月の基礎賃金:20万円
○休日:土日祝
〈計算式〉20万円 ÷ 16時間  = 1,250円
1時間あたりの賃金がわかったら、残業時間×割増賃金率で計算をします。
時間外労働・深夜労働の残業代(9時〜23時の5時間残業した場合)
○18時〜22時(時間外労働)
   1,250円 × 4時間 × 1.25 = 6,250円
○22時〜23時(深夜労働)
   1,250円 × 1時間 × 1.5 = 1,875円
この場合の残業代は、合計で8,125円となります

残業代が出ないパターン

労働条件や職種によっては、限定的に残業代が出ないパターンがあります。

○固定残業代(みなし残業)以内の残業
○裁量労働制
○フレックスタイム制
○管理監督者
○残業代が出ない職種
順に解説していきます。

固定残業代(みなし残業代)以内の残業

「固定残業代」とは、会社が一定時間の残業を想定し、残業時間を計算せずに固定分の残業代を支払う制度です。

一般的に「みなし残業代」とも言います。

雇用契約書等に、「月収20万円(20時間分の残業代3万円を基本給に含む)」と明確に時間を記載してあれば、20時間以内の残業が発生した場合には残業代は支給されません。

しかし、みなし残業代を超える残業を行った場合には、その差額分の残業代が支給されることになります

会社によっては、「うちの会社は、基本給にあらかじめ残業代が含まれているからある程度の残業はしかたない」といって、労働者にみなし残業代以上のサービス残業をさせている可能性もあるので注意が必要です。

裁量労働制

裁量労働制は、「みなし労働時間制」のひとつで、「労働時間が労働者の裁量に委ねられている制度」のことです。

労働力を時間ではなく、一定の成果で評価されるので、契約でみなし労働時間が1日8時間とした場合は、実務労働時間が5時間であっても10時間であっても、契約した8時間で給与に反映されるために、10時間労働した場合には、2時間分の残業代は発生しません

しかし、みなし労働時間が9時間の場合には、1時間の残業手当が支給されます。

その他にも、休日出勤や深夜勤務(22時〜5時)の労働をした場合には、残業代が支給されます

フレックスタイム制

「フレックス制」とは、一定の期間についてあらかじめ定められた総労働時間があり、その範囲内で仕事の始業・就業時間を、労働者自身が決めることができる制度です。

そのため、「1日8時間・週40時間」という法定労働時間を超えたて働いても、その時点で時間外労働にならないことが大きな特徴です。

それを踏まえ、会社はフレックス制の労働者に残業代を支給しないケースがあります。

しかし、フレックス制についても明確な規定があり、「フレックス制」=「残業代が出ない」というわけではありません

フレックス制も休日や深夜労働が発生した場合には別途集計して割増賃金が支払われなければいけません。

「フレックス制」について詳しくはこちらを一読ください(厚生労働省PDF)

管理監督者

労働基準法の中には、「管理監督者には残業代を支払わなくてもよい」という内容があります。

この内容から、会社の部長や支店長などの管理職には、割増賃金が支払われないことがあります。

「管理者」=「管理監督者」ではないので、管理職で残業代が出ないという方は、違法に残業代が支給されていない可能性もあります。

「管理監督」について詳しくはこちらを一読ください(厚生労働省PDF)

残業代が出ない職種

まさかと思われるかもしれませんが、残業代が出ない職種もあります。

その代表的な職種4つを紹介します。

○天候や自然の条件に左右される業務
○監視又は継続的労働に従事する者
○機密事務取扱い者
○公立学校の教職員
順に解説していきます。

天候や自然の条件に左右される業務

農業や林業、水産業や畜産業については、天候や季節等の自然条件に影響されやすいため、毎日同じ労働条件で働くことができないために、時間外労働や休日労働に対して、残業代が出ないとされています

しかし、深夜残業や雇用契約書や就業規定で決めた時間を超えた場合には、割増賃金が出る可能性があります。

監視又は継続的労働に従事する者

警備員やマンションの管理人など、これらの業務に従事する労働者には、会社が労働監督署長の許可を受けた場合には、時間外労働や休日労働に対して、残業代が出ないとされています

しかし交通誘導業務や危険で有害な場所で行う監視業務については、時間外などの割増賃金が発生する可能性があります。

機密事務取扱い者

社長秘書や役員秘書など、管理監督者の方と一体となっている秘密事務取扱に従事する労働者には、時間外労働や休日労働に対して、残業代が出ないとされています。

しかし、「秘書=残業代が出ない」というわけではなく、医療秘書や弁護士秘書、学者秘書、秘書長室等の指示で働く方には残業代がでる可能性が高いです。

公立学校の教職員

公立学校の教職員については、給特法により、時間外労働や休日労働に対して、残業代が出ないとされています。

○時間外労働や休日労働の割増賃金は支給されない
○代わりに、給与月額の4%を「教職調整額」として支給される
教職員は、忙しい時期と忙しくない時期の差が大きいため、残業代の代わりに「教職調整額」が支給されています。

まとめ

今回は、残業代が出ないパターンを解説しました。

残業代を請求できないパターンはそう多くはありませんので、残業代に対する疑問は早めに解消しておきましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。

《関連記事》

関連記事

う〜ん、定時を過ぎて働いても残業扱いにならないし、休日出勤しても残業代が出ないなんて……     毎日30分以上残業してるのに、1日8時間しか働いていないことになってる…なんで残業代がでないん[…]

関連記事

定時で帰ることがほとんどない…ツラいどうやったら定時で帰れるようになるの? このように悩みにお答えしていきます。 ほとんど残業もなく定時で帰れるっていいですよね。 定時で帰ることができれば、仕事の後に家族と一緒[…]

関連記事

毎日残業ばかりで帰るのが遅い……定時になっても誰も帰ろうとしないから帰りにくい… 私の職場は、残業が常態化していて…辛い… こんな悩みを解決します。 令和になった現在でも、残業が常態化している会社は数多くあります。 結論[…]

スポンサーリンク
Twitterフォローもお願いします!